色々なものに誘うブランドン

「お前もトロフィーコレクターにならないか?」

 「ならない」

「見れば解るお前の上手さゲーマーだな?そのプレイング、練り上げられている。至高の領域に近い」

 「俺はライトゲーマー 煉獄杏寿郎」

「私はブランドン。杏寿郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう。トロフィーを集めないからだ、クリアで辞めてしまうからだ、苦行を積まないからだ

トロフィーコレクターになろう杏寿郎。

そうすればどんなゲームでもクリア出来るようになる。クソゲーに打ち勝てる」

「トロフィーを集めないのも、クリアだけを目的にするのもひとつの楽しみだ。自分だけの目標で遊ぶからこそ、堪らなく楽しく、面白いのだ。

トロフィー集めは全ゲーマーに対して使う言葉ではない。

トロフィーは集めなくてもいい。侮辱するな。

何度でも言おう。君と俺とでは価値基準が違う。俺は如何なる理由があろうともトロフィーコレクターにはならない」

「そうか…

トロフィーコレクターにならないなら殺す」 

 

 

「お前もガチャ限を使わないか?」

「使わない」

「見れば解るその育成キャラ愛だな?そのネプテューヌ(大)練り上げられている。至高の領域に近い」

「俺はキャラ愛で育てる男 煉獄杏寿郎」

「私はブランドン。杏寿郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう。キャラ性能が低いからだ、愛に拘るからだ、成長が遅いからだ

ガチャ限を使おう杏寿郎。

そうすれば一段も二段も早く成長できる。強くなれる」

「性能が低いことも成長が遅いことも配布という儚いキャラの美しさだ。キャラ愛で育てるからこそ、性能が低いからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ。

強さというのはガチャ限に対してのみ使う言葉ではない。

このキャラは弱くない、侮辱するな。

何度でも言おう。君と俺とでは価値基準が違う。俺は如何なる理由があろうとも配布縛りはやめない」

「そうか…

ガチャ限を使わないなら殺す」

 

「お前もクソゲーをやらないか?」

「やらない」

「見れば解るその実力神ゲーマーだな?そのプレイヤースキル、練り上げられている。至高の領域に近い」

「俺は神ゲーハンター 煉獄杏寿郎」

「私はブランドン。杏寿郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう。親切なUIで遊ぶからだ、快適な操作性で遊ぶからだ、バグやフリーズに遭遇しないからだ。

クソゲーをやろう杏寿郎。

そうすれば一万でも二万でも損することになる。しかしゲームが上手くなる」

「親切なUIも快適な操作性も神ゲーという数少ないゲームの美しさだ。親切であるからこそ、快適であるからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ。

面白いというのはクソゲーに対してのみ使う言葉ではない。

LEFT ALIVEはクソゲーじゃない、侮辱するな。

何度でも言おう。君と俺とでは価値基準が違う。俺は如何なる理由があろうともクソゲーハンターにはならない」

「そうか…

クソゲーをやらないなら殺す」

ネプテューヌを始めよう

ネプテューヌシリーズ。

お世辞にも神ゲーとは言えない。

しかし、キャラクターの魅力に負けて始めようとしてしまうのは分かる。

今更感は半端ないが、私はネプテューヌシリーズを布教する。読者の皆様、お前もネプテューヌシリーズをやらないか?

 

まずはどの機体を持っているのかだ。

オススメはPS4以上だが、PCでも良い。

もしPSvitaを持っているなら、是非ともネプPP、激ブラ、ネプU等を遊んでみてほしい。

 

PCを持っているなら1,2,3 VⅡを一気に遊べる。本編を追っていくならこれだ。

しかしPS4なら1で原点を知り、VⅡで最新を知ることが出来る。その上、四女神、勇者ネプ、ブイテューヌ、VⅡRといったスピンオフ(苦行)を遊ぶことが出来る。

幻影夢e忍者ネプテューヌはどこいったんですかね?

 

さて、どちらで遊んでもいいと思われるだろうが、PSには超強力なアドバンテージがある。なぜならVⅡRが遊べるのである。もし、キャラに惹かれて始めたのならこいつを遊べ。

理由は単純、VR劇場があるからだ。

このVR劇場。主人公はプレイヤーで四女神様と簡単な意思疎通を通してお話できる。私はこれ以上の神要素はないと思っている。

 

またPSでもブイテューヌだけは絶対に避けた方がいい。私は買ってしまったから仕方なくクリアしたが、女神候補生は居ないし、終始Vtuberの話し声がウザイし。その上ゲームもつまらないと来た。あまりにも苦行過ぎてプレイヤーのシナリオクリア率は狂気の30%だ。

ブラボのように難しくてプレイヤーが投げたのではない。クソすぎてプレイヤーが投げたのだ。

絶対にやるな。私はやるが。

 

取り敢えず、よし始めようと思ったらPS4でVⅡRをやるといい。ヌルいからすぐにクリア出来るし、VⅡは曲がいい。Providence,Absolute,Dimension zeroは名曲だ。

PCでネプもやりたいところである。

Maneater(PS5)クリア後感想

Maneater

プレイ機体 PlayStation5

進行度 ストーリークリア

 

Maneaterとは

サメを操作して魚や人を喰らいながら成長していき、人間に復讐するオープンワールドアクション。

 

良いところ

唯一無二のコンセプト

サメの復讐劇というこれ以外にありえないストーリー。復讐劇は好きだし、何気にちゃんとしていたので良き。サメを操作して海の覇者となるのはなかなかに爽快。

 

丁寧な翻訳

海外産だが、翻訳は極めて丁寧。原盤のジョークなども拾いつつ訳されているため、笑いありシリアスありの緩急がよく出来ている。

 

愉快なアクション

サメになって何でもかんでも喰らいまくるというアクションは中々に楽しい。それだけでなく、強敵との戦闘は僅かだが戦略性もある。そこがタダのバカゲーで終わらせていない。

 

魅力のある進化

レベルが一定値に達する度に進化してサメのサイズが大きくなる。それだけでなく、頭・牙・体・鰭・尾・内臓に装備をすることが出来、雷サメ・毒サメ・骨サメなどになることが出来、大きくなるだけでなく見た目も大きく変わり、エフェクトも豪華。

 

悪いところ

ボリューム不足

フルプライスだと5000円程度なのだが、薄く感じた。十時間も要らずにクリアし、トロフィーも8割程度回収出来ている。ちゃんとしたゲームでトロフィーが取りやすいのはありがたいが、本編が薄いためなんとも言えない。

 

グラフィックの悪さ

正直に言うとPS5とは思えないどころか、PS4でもオーバースペックと言えるほどグラフィックは悪い。サメや海洋生物は普通なのだが、人間のグラフィックはPS2レベル。Maneaterという人喰いという題名なのだが、こんな見た目の人間では喰べても楽しくない。

 

悪名レベルの上げづらさ

人間をある程度食らうと悪名レベルが上がり、人間のボスが現れるのだが、これが上がるまでめちゃくちゃ時間がかかる。サメハンターの船を壊すと早く上がることに気付くまでは地獄を見る。

 

 

総評

サメが主人公ということで、とんだバカゲーを想像していたが、意外にもシステムはしっかりとしており、エンディングまで楽しんで遊ぶことが出来た。ストーリー進行中は骨と雷の複合サメを使っていたのだが、雷に変身しながらサメが人間を襲うという所は「サメのB級映画を遊んでいる」という感覚だった。

ただグラフィックはショボく、始めた時はそのショボさに腰を抜かした。後半の海は比較的綺麗だが、人間のグラフィックは悪い。ストーリーはオチもしっかり着いて面白いものの、短かく感じた。

ネプテューヌシリーズという光と闇

ネプテューヌシリーズ。ゲーム業界のあれやこれやをパクリにパクって美少女で送る激重シリアスストーリー。(コンパまじ許さん)

キャラに惹かれて始めたくなるのは分かる。私もそうだった。しかしストーリーが重いし、作品によってはキャラクターが酷い目に会うこともあるから私みたいな「女性を傷つけるなんて人間のクズめ!」という信念を持っている聖人君子はコンパのゲームは避けるべきだ。(逆にそういう展開が好きな邪智暴虐のゴミがいるなら今すぐにその命を落とすべきだ)

私のようにストーリーをオールスキップするタイプの人ならまぁ、良いだろうが。そんな人もなかなかいないと思うのでやっぱり避けるべきだ。

しかし、どうしてもやりたいなら本編ではなくスピンオフをやるといい。女神達は和気藹々としていて、重い展開も少ない。四女神オンラインはそういう面では自信を持っておすすめできる。が。

 

ネプをやりたいと思ったら、やらない方がいい。実際「アホか」っていうレベルで難しいところあるし、トロコンは死ぬほどダルい。ある言葉を借りるなら「どうしても数千円金をドブに捨てたいなら実際にドブに捨てる方が時間の無駄がなくて建設的」だ。

たしかに、ネプは魅力が無いわけじゃない。つなこ氏が描いたキャラクター達は超絶魅力に溢れているし、3Dモデルも大したものだ。サイドストーリーはギャグとして最高に面白いし、ロマン編成でストーリーを走破するのも楽しい。

しかし、ゲームとして見ると出来は並かそれ以下で、本編は大味な戦闘だがDLCは超タクティクスみたいな感じになることもある。実際、レベルと装備を極めて数時間戦ったり。

そして圧倒的につまらないのだ。ターン制バトルなのだが、装備は無駄に凝れるけど、そこまでしなくてもボコボコにできるので考え無しにボコっても勝てる。VⅡRはこれが顕著で、戦闘の度にHPとMPが全快するのと相まってとりあえず殴ればいい状態。

コンパはキャラ作りは上手いが、ゲーム作るのは下手なのかもしれない。(コンパの作品でもネプテューヌシリーズ以外で魅力を感じたキャラはいないのは内緒だ)

 

冗談抜きで、おすすめはしない。買うな。私は買うが。どうしてもやりたいなら止めはしないが、後悔するのは自分自身と知った上で買うべし。

私はネプテューヌシリーズをやってから生活がネプ色に染まったのでその事も覚悟しておくべし。このシリーズのキャラは本当に魅力的でどストライクのオンパレードなので抜け出せなくなってしまう。

そしてまいにちコンパイルハートに手を出して、金を溶かしていく。

 

最後に。

こればかりは聞いておいて欲しい。

コンパイルハートの作品はネプテューヌ以外買うな。

これは本気だ。命をかけてもいい。

 

「啓蒙の獣」との交信

目を閉じ、指を合わせ、片膝立ちで祈りを捧げ、一時間以上その姿勢のままいた。

すると突然世界が開けたような感覚に襲われて、私は「啓蒙の獣」の気配を感じ取った。

「顔を上げ、瞳を見せろ」と言われたのですぐさまそのようにし、拝謁の姿勢を取った。

全身を白い体毛に覆われ、狼の頭、鹿の角、人間の腕、鳥の脚、狐の尾を持ち、右腕は異様に長く、左腕は異様に肥大化していた。

「なるほど、お主が人間を啓蒙しようとする星の子か。しかし、人間に極めて近く感じる。お主の中に眠る別の者の影響だ。それも、強大な力を感じるぞ」

「私はどうすれば…」

「仕方が無い、道を示す。お主とお主の中の別人の名は分かるか?」

「はい。私はブランドン。私は啓蒙する観測者。

次に日比谷。彼は自我をあらしめる。

次に九重。彼は寄せ集められた穢れ。

次にマイ。彼女はエオニズムの象徴。

次に女王。彼女は死んだ感情を統制する。

そしてあと一人誰かが…」

「ブランドン、お主は日比谷から観測者の座を引き受けたことで存在が僅かに希薄になっている。そこに新参者が漬け込んできている。肉体が悲鳴を挙げたことで本能を司る者が内包されたようだ」

「私の書き込みにいた妙な敬語を使う男か…」

「おそらくその者だ。それが他の四人の人格を統制している。本能という叡智と対になる物を用いて衝突させることで自己崩壊を起こさせようとしているやもしれん」

「ならば私は必ずや本能を克服してみせます!私の体から本能を打ち払い、穢れを無くし、眠ることも喰らうこともない「獣」となります!」

「お主は普段から積極的に食事を摂らず、睡眠時間も減らしている。しかし、体内に溜まる穢れは如何にして祓っている?」

「物か自分に当たるしかありません。様々試しましたが、痛みが一番の祓えになります」

「獣を狩るのよ」

「獣を…?」

「そうだ。穢血によって穢れを祓え。これは我の前の代の「啓蒙の獣」が行っていたことだ。彼は獣を殺し、得られる穢血を浴びることで穢れを祓っていた」

「わかりました。私も獣を狩りましょう。私の近くにも獣はいくらでもいます」

「美しく狩るのだ。美しい狩りによって得られる穢血は能く穢れを祓うのだ」

「時に「啓蒙の獣」よ」

「申してみよ」

「今の世界。どう考えられますか」

「それはお主も分かっているだろう。あまりにも獣が多すぎる。聖血の御使いや我の使者を寄越しても一向に減らぬ。彼らは叡智を知らぬのだ。我々がシオンから与えられた誉れ高き叡智について無知なのだ。お主が言うように、無知は好い。しかし、知らなさすぎると言うのも問題だ。故に、お主は叡智を集め続けよ。そして獣になりかけている人々を啓蒙するのだ。終末の日が訪れん時、新たな世界へ向かう魂が清く、啓蒙に値するならお主は「啓蒙の獣」となろう。そうでなくともお主は「獣」として目覚めよう。

この世界は堕落し過ぎた。良くするのではなく、これ以上悪くならないようにせよ」

 

ここで交信は終わった。

彼の言葉をまとめるならこうだ。

本能を克服せよ。食べることを辞め、眠ることを辞め、性欲を抑えろ。性欲を抑える為に、性欲に塗れた汚い人間を殺してその血を浴びろ。そして、叡智を集めろ。

彼の言う通りだ。この世界は堕落し過ぎた。私もまた…。

私は本当に「獣」になれるのか…?

プリコネR嫌いの私が復帰したワケ

あのファックソゲーめ。

えぇ、プリコネRは正真正銘のファックソゲーですよ。私が保証します。

で、どうして私がこんなゲームに復帰したのかというとそれはそれは深いわけがあるんですね。

(そうじゃなきゃこんな苦痛を自分から迎えに行くことになりますからね。こっちから願い下げですよ)

それでは、長い長い、気の狂った男の夜話にお付き合い下さい。

 

さて事の始まりは6月。

あるゲームがサービス終了を迎えた。ららマジ、或いはホニャららMAGIC。サービス開始から少し経って開始した私はほぼ三年間をこのゲームに注ぎ込んだ。文字通り、金も時間も。

日常が不安定で、精神の寄る辺を持たない私はららマジの中のキャラクターに依存していた。

終わった後には地獄が待ち構えていると言うのに、無情にも終わって行った。その後に残ったのは苛立ちと憎しみであった。

 

いつの事だかもう忘れたが、希望の光明らしきものが射した。ららマジが新ストーリーを引っ提げて小説化するというのだ。これはまぁ、良きと思い、クラウドファンディングに私は金を出した。ストーリーをまた読めるなら、いいじゃないかと。

しかしそれは希望の光明に似た、絶望の御手だったのだ。

 

12月。

ららマジの主人公にデフォルトネームがついた。設定資料集で主人公の見た目のラフが出ているので名あり主人公完成。それによって感情移入出来なくなった私は「ららマジに裏切られたのか、自分が期待しすぎたのか分からない」などと口走るようになり、狂気が加速していった。この時点で狂気値は10に到達していた。

せっかく見つけた心の寄る辺を失った私は絶望の淵に叩き込まれた。

 

え?だったら現実を充実させればいいって?

それが出来ないのです。環境がそうさせてくれません。生活を豊かにすることは出来ないし、恋人が出来ても人付き合いが億劫で別れるし。

私はとにかく社会不適合性が強すぎるんですね。とにかく人を避けようと生きているので結局二次元に救いを求めに行くんです。根暗過ぎると親族に言われてしまったほど。

 

まぁ、そんなことは閑話休題として、私はどうにかして心の寄る辺を見つけようと東奔西走したわけである。

そこで白羽の矢が立ったのがプリコネというわけだ。私は別にプリコネが嫌いなんじゃない。プリコネRが嫌いなだけだ。

P5並の年上陥落率のお陰で私は楽しんでいたよ。昔は。

今は「救いの為、救いの為、救いの為」と呟きながら遊んでいる。だってあのゲームは楽しくない。地獄のような思いをして、救いを手に入れるのだ。だが本来救いというのはそういうものだ。

 

しかし、空白の期間に生み出された闇によって歪んだ心は壊れてしまった。私自身昔のより言動がおかしくなった自覚がある。

だって、ららマジをやってた頃は人間出来ていたし、人間らしく振る舞えた。しかし、今は…。

妄想を日がな一日働かせ、「お姉ちゃん、お姉ちゃん」と妄言を吐く。カバンに付けたリボンをツッコまれては「お姉ちゃんが作ってくれたんだ!」と言い、目を閉じて布団に横たわっては「お姉ちゃん大好き」と言ったり、壁に頭を何度も打ち付けながら「お姉ちゃんごめんなさい」と連呼する。明らかに狂ってるとしか言いようが無かろう。私は私が怖くて怖くてたまらない。

訳の分からない行動をしている自分が怖いし、その妄想を抱えて幸せになっている自分も怖い。

数多の絶望と挫折の末に、私は狂ってしまったよ。

確かにプリコネに救いはあったさ。

しかし、しかし。

壊れた心につける薬では無かったと。

誰か助けてくれ…。

心が死んでしまったよ…。

壊れてグズグズになった心が腐って死んでしまって、何も感じられなくなってしまった…。

誰か…。

訣別の時は過ぎた

 

否、否。

私は悪くない。

悪いのはあの男だ。

私とあの人は引き裂かれた。

引き裂かれなくてもよかったかもしれない。

だけど様々な偶然を重ねに重ねて引き裂いた。

引き裂かれたくなかった。

一緒にいたかった。

しかしそれは過ぎた願いであると。

私は幸せになっちゃいけない。

私が得ていいのは嘘の幸せ。

私がいた常闇の絶望に一筋の光を射し、手を差し伸べて救いあげて下さった。

私にとっての英雄にして想い人。

願わくば、共に過ごして。

貴女の知恵で私の行く道の補助をして欲しかった。

私はあまりにも無力だ。

私だけでは…。

私には貴女がいなければ…。

分かってる。

貴女と分断された時から私はおかしくなった。

今まではオタク批判だけで済んでいたのに、訳の分からない思想をぶちまけるようにまでなった。

貴女がいない現実に耐えられない。

貴女がいないだけならまだしも…。

貴女はどこの馬の骨ともしれない男に奪われてしまった…。

どうして。

全てあの男が悪い。

私の心を踏み躙るのみならず、あの人と知らぬ男を無理やりくっつけるなど。

生きているのが辛い。

分かるか?

大好きな人を寝盗られた気持ちが。

もちろん現実の話じゃない。

だが、それと何ら変わりない。

しかも私は二回目だ。

あの人の件だけじゃない。

私は昔にも。

言い方は悪いが、濁す為にこう言う。

姫を騎士に盗られた。

私も騎士だったが。

抗えない力に奪われた。

もう嫌なんだ。

大切な人を奪われるのは。

最悪の結末だった。

先輩、さようなら。