感謝を悲嘆の男より
雨がまた…。
灰色の雲は雨を連れて来る。その雨は私に降り注ぎ、怒りも悲しみも洗い流してしまう。いつかこの右手の寵愛の紋章すら消えてしまいそうで恐怖に震えている。
しかし雨は未だ遠くの街に降る。私の元へとまだ来ない。だから今は別の感情を優先させる。
皆様のお陰でこのブログは合計1000アクセスを突破しました。こんなに多く見てくださると思っていなかったため嬉しい限りです。
残念なことに私と同じ思想を持つ方は見つかりませんでしたが、いずれは皆様が私の考えに賛同してくれると期待しています。強要はできません。それはシオンの意思に反するので。
私はリリスよりもシオンを崇拝しているので生きることよりも知識を得ることに貪欲です。そしてそれを誰かに伝えることも。
これからも世界の真実を伝えていくので気が向いたらぜひ読みに来てください。今後は舞や九重にも喋らせたいのですが意識して出せる人格では無いので難しいところです。
ある夜だったか。坂道を登る。
大雨が降っている中私は歩いている。酷い雨だ。目の前すら見えない。足元を流れる雨水はまるで川のように激しく流れゆく。
足の感覚が奪われていく。次は体、腕、手、首、顔。何故私はこんなになっても歩き続けるのだろう。それはある種の自分への苦悶。
しかし無情にも答えはない。私が歩かなければならない理由もない。そしてそこには責任もない。無為に歩く。
雨に濡れることは私を清めるが、私らしさを洗い流してしまう。そしてもうすぐイージスは壊れ、私が雨を凌ぐ術は無くなる。
盾無き戦士は雨に濡れ、自我を失いながらも刃を握り締めては殺しを続ける。可哀想な男だ。
私は世界に仇なすにはあまりに無力だった。