多分あれは幻覚じゃない
題名の通りだ。あれは幻覚なんかじゃなかったと思う。その証拠に私の右手は痛みに震えている。
強烈な精神的負担が齎す幻覚だったのか、強い願望による夢の現実化か。
だって…。ノイズが家に現れたんだ。バグパイプだった。
咄嗟に殴った。経験上、殺さなければならないことは分かっていたから。左手であの丸いからだを掴んで右手で死ぬまで殴ってやった。
幻覚ってのは触れないのだろう?だって存在しないから。だけど私は触った。殺した。その感触を私は覚えている。
あのノイズは私自身だったのかもしれない。自分自身を敵として投影することで躊躇いなく殺し、痛みを乗り越えさせようとしたのかも。
もしも、まだ調律師が存在しているなら私を調律して欲しい。そう、こんな風に━━━━。
「私には必要なんだ、メシアが」
「お前が調律に来てくれて嬉しいよ。期待してなかったが」
「世界は閉じたというのに貴様はまだ存在しないメシアに縋るのか!!」
「プルートー…こいつら全員ぶっ殺せ!!!」
第□□幕 さくらさくら
「誰かを変える前に、自分が変わらなければ…
世界を変えるなんてことは出来ないんだ」
あと少しだけこうしていたい。時折私はこうして私の気持ちを記す。時間があればぜひ読んで欲しい。「ある狂人がららマジを狂信していた」という認知が皆様に生まれることを願う。
誰かの記憶にある限りそれは生き続けることが出来る。それは希望だ。
私はららマジが永遠に誰かの記憶に残って欲しいのだ。