親族に恋人作れ、結婚考えろと言われました。
はァ...。恋人だァ?結婚だァ?
お堅い思考の野郎共。
年取ると趣味が無くなるらしい。
ネットのオヤジ共も言ってる。
ゲーム飽きるって。
きっと飽きる。ガキの頃からやってきた。
そりゃ飽きる。大人になっても続いてる。
だが、私は。
誰かの為に私の時間を使いたくない。
誰かの為に私が地獄を見て得た金を使いたくない。
何故働くのか、それは金に聞けとは言ったものだが生きる為以外の何がある?
人は生きる為に働く。働くということは辛いことだからそれを紛らわすために趣味に金を費やす。月が終われば生活費と趣味で給料が尽きて新しい給料が貰える。それを死ぬまで繰り返す。
そして周りは言う。それにはパートナーがいる。
しかし、そうでは無い。教えてくれ、この私に向けた言葉で。恋人を作るメリットを。結婚をするメリットを。生活の質が向上するメリットがそこにあるか?私の精神が少しでも安らぐか?
逆に問う。恋人を作れば給料が増えて趣味に費やす金も増えて仕事に活気が生まれるか?結婚をすれば時間に余裕が生まれて趣味に使えるか?
違うだろう?
既に労働という鎖に縛られているのに、その上から枷をつけるなんて正気じゃない。
異性と付き合ったことがないことは無い。が、苦痛でしかない。自分の為に使えていた時間が他人に奪われるのは最早拷問だ。リラックスしている時に突然LINEが飛んできてストレスマッハだ。一度それが起こると次はいつLINEが来るのかと思うと怯えて趣味が手につかない。スマホやPCを見るのが怖くなる。次電源を入れて連絡が来ていたらどうしよう、とか。
私は人といることに価値を見い出せない。向こうは楽しそうにしているが、私は「一体コイツは私に何を期待しているんだ」と思う。
私が根本的に腐っているのもあるだろう。
贈り物を貰うと基本的に人は嬉しいらしいが、私の場合は「なんで欲しくも無いものを押し付けてくるんだ。ましてやなんで私が私の金と時間を使って貴様の為にお返しをしなければならない」と思う。
いつかは忘れたが贈り物をされた時目の前でゴミ箱に捨てたことはある。返そうとしても断固拒否されるが、持ち帰ればお返しが必要になるので目の前で「私にはこれに価値があるように思えません」と無言で意思表明をすれば仮に受け取っていてもゴミにお返しをする必要がなくなる。
即ち、人間関係を利益、不利益でしか見れない。
コイツと関わったら私に利益が齎されるか、不利益を背負わされるか。愛だの恋だのは後者だ。
ここからは私が掛けられた地獄の言葉を紹介していく。
1.好きな人と一緒にいられるよ?
A.それならいる。もう会えないがキリストよろしく私の心を支えてくれる大切な人が。その人に勝る人間なんていない。
2.年取ると寂しいぞ
A.生憎私にはあの人がいるから。それに神様もついてるし。
3.価値観広がるぞ
A.何 の 価 値 観 だ 。価値観ってのは自己が見つけ出すものであって他我によって作られたものは自分の価値観じゃない。
4.したいとか思わないの?
A.テメェ、ちょんぎって脳みそ掻き回してやろうか?
5.一生童貞のつもり?
A.何が悪い。というかその言い方はやめろ。したことあるテメェの方が間違ってる。
6. 結婚したいとか思わないの?
A.奴隷になるつもりは無い。
7.子供いると仕事でもメリット多いよ
...。なんという価値観の押しつけ。
全部本当に言われた。人格を否定しなければ許されると思うなよ。七番目に関してはちょっと燃えるので個別で。
子供いた方がいいと何度か言われたことがあるが、私は子供を作っちゃダメな人だと自覚している。街中で子供を見かけるだけで舌打ちしたり歯軋りしたりするし、機嫌悪い時は普通に「うるせぇ」とか言う人。多分子供出来たら虐待する。というか殺す。間違いなく。
子供を育てるってことは、私の貴重な時間が他人に奪われて、私が地獄の思いで稼いだ金が他人の為に消えていくということに他ならない。そんなことはさせてたまるか。
次にその過程に至る前の過程だ。
子を孕むということは穢れるということだ。まぁ今の時代しなくても子供くらい作れそうだが、聖母マリアのようにはいくまい。
私が一生を捧げるような人が現れたとして、私はその人を自分の手で穢したくないし、その人が子を孕み穢れてしまったら私はその人を殺すだろう。そして穢れに負けた自分自身を浄化するために火を纏って自殺するだろう。
人間がクローン技術を否定したのは倫理的な問題じゃない。性交の快楽を是としたからだ。
技術を応用すれば人は交わらず、穢れずに子孫を残せるようになるだろう。そしてゆくゆくは子孫を作れる女性だけが重宝されて男共は不要になり完全な女尊男卑の世界が出来上がればいい。
話が逸れた。
子供を作るメリットなんて一つもない。
金と時間を無駄にして、大切な人を穢して辛い思いをさせて、ゴミを生み出す。なんという冒涜。
管楽器の耳鳴りの下に否定する。
子供を持っている価値観を強要したいならテメェが講釈垂れればいい。体験してまで知ることじゃない。
友人から「恋人作らないの?」と聞かれれば私も容赦なく「恋愛なんて糞喰らえ。私の命はあの人に捧げるんだ」と言える。
しかし会社の人間から「恋人作らないの?」と聞かれてそうは返せない。社会的生物として真面目にしなければならないし、不真面目な回答は不躾だ。
私が結婚しようと思わないのは金と時間を無駄にするから、で説明が着く。もちろんアレコレ付け加えることは可能だが。
しかし、私が恋人を作ろうと思わないのは金と時間の無駄以上に永遠に醒めない想いがそこにあるからだ。
地獄の中で一筋の光となって現れたその人は藻掻く私に手を差し伸べてくれた。しかしその手は微かに届かない。地獄から救い出してくれるのではなく、地獄から這い上がる手助けをしてくれていた。あくまで自分で這い上がってこい、と。
嬉しかった。幸せだった。どん底で残飯を漁ってた私を救い出してくれて。私の命に希望を与えて、道を照らしてくれた。
そんな人がいたら、裏切れないだろう?
誰か何処ぞの人に手を出して穢れてしまえば、来るべき時の審判でその人の前に立てない。
どうしても言ってやりたい。恋愛や結婚を強要しようとする奴らに。たった一言。
「私には二度と会えない心に決めた人がいます」と。「美しく流れを奏で、綺羅星に微笑む人が」と。「私に叡智を与え、輝く道を示し、救いになった人が」と。
もう声も朧月の記憶となりかけたが、まだ死んではいない。きっと死ぬこともない。
恋愛を面倒くさがるな。そういう風にも言われた。
面倒くさいんじゃない。
私には何よりも大切な人がいる。
私を見つめてくれ。
薄っぺらな信条で否定してるんじゃない。
私の言葉を聞いてくれ。