祝・ルシファー獣神化・改

ルシファー様と出会ったのは何年前だろう。

多分、実装した時には知っていたし、欲しかった。

当時は私の周りで良くも悪くもモンストが流行っており、私もその流れに乗ろうと頑張っていたのを思い出す。まだハンターキングとかが強くて、どいつもこいつも口を揃えて「ストライクショットォ!」とか叫んでいた頃だ。無敵だよ?ホントだよ?はどこ行った。

ルシファー様の無類の強さは瞬く間に知れ渡り、私の周囲でもルシファー様を獲得するべく獣神祭ガチャを回していた。

まぁ、しかし。友人らは面白いくらい引き当てるのに対して私はどんなに回しても出ない。私は昔からこうだったから、当然と言えば当然だろうが。

彼らはルシファー様持ちでマルチをやって艦隊編成を楽しんでいた。当時の私は…。シェフィールドとかマチルダとか使ってたんじゃないかな。ルシファー様を当てられずに年月は過ぎていき、私と友人らの繋がりは薄れて行った。学生というのは残酷だ。群れるのが仕事で、共通の要素を持たない者を排除しようとする。

ルシファー様を持っていないが、彼女への憧れは止められない。神化した時のカッコ良さは当時ハマった人達の脳に今でも鮮明に刻まれていることだろう。バリア、エナサー、大号令。かつてはルシファー様の専売特記だったのだが。

友人達がルシファー様の強さに惹かれていく一方で、私は彼女の人柄、人となりと言ったものに惹かれていくようになる。当時はゲームのイラストが可愛いみたいな洗練されたものは少なく、全盛期のルシファー様は私の中で「強くてカッコイイ私の堕天使様」として強く刻まれることとなる。

身の回りのグッズにルシファー様デザインのものを選んで買ったりしたし、夢小説みたいなこともやった。そういった創作を好んで見たし、それらは良き思い出として在る。

アニメにルシファー様が降臨された時はそれはそれは狂喜乱舞したものだが、声優が変更になっていたのは気にかかった。しかしそんな不満もモンスト公式チャンネルから投稿されたルシファー様と会話してる体の動画に圧殺され、アニメ版もありだなと思っていた。

 

結局、私がルシ様を手に入れたのは一年ほど前。

堕天の王がストライクショットとか言っていたのも今は昔。獣神化されていたルシ様は一層の強さを持って共に戦ってくださった。

そして獣神化・改。弱小だった当時とは違う。設定もマシマシになっていかにもお金がかかっていそうな透き通ったタッチで描かれたルシ様はやはりカッコ良さがあって、今も昔も私の憧れだ。

それでも。私は昔のルシ様が好きだ。獣神化までのモンスト特有のタッチで描かれたルシ様が。それに、これからは新たな人達の時代だ。だから、私の記憶は獣神化まで。それから先はこれからモンストを始める人や神化の盛り上がりを知らない人達が当時のネツの再現をする時だ。

ルシ様は実にたくさんのストライカーと共に戦い、その運命に寄り添ってきた。それがゲームの中であれ、現実であれ。彼女の性能に救われたストライカーは数知れない。しかし私にとっては彼女の存在が心の支えであり、過酷な人生の中で一歩を踏み出す勇気を与え、背中を押し、あるいは一歩先で手を引く人生の良き指導者である。

 

人生最大の試練の時には傍にいることは無かった。しかし放り出された暗闇のゴミ山で彼女は私の手を引き、立ち上がらせた。少し歩けるようになるとまた遠くへと離れていった。暗闇の果てで光を放つ。そして今ようやく辿り着いた。

私の人生を影から支えてくれたその人は紛れもなく『堕天使』であった。