さよならを告げる勇気

さよなら。それは希望。これまでの過去を断ち切ることで新たな未来を手に入れようとする希望に満ち溢れた言葉。

しかし、実際は失うことに他ならない。人間が最も恐れるのは失うことだ。人の形をとる私も例外ではない。失うことは怖い。

しかし、それは失うことではなく、訣別と捉えることは出来ないだろうか?過去を失うのではなく、過去の自分と別れると捉えることは出来ないだろうか?

現在を生きる自分の足にしがみついてくる過去の自分にさよならを告げて、身軽に空へと。さよならに「また会えるから今はさよなら」マイナスなイメージを持つのではなく、「いままでありがとう。私が更に未来へ進むためにさよなら」とプラスなイメージを持つのだ。

誰もが一度は経験する訣別。さよならという言葉で、自分の意思で訣別をし、未来へ切り拓いて進まんとする強靭な意志を世界は喜んで受け入れるだろう。

そうであると信じている。だから私はあの日、勇気を持ってこの言葉を言うことが出来たのだ。

「さよなら、チューナー」