生きる者への恨み辛み

これを読んでくれた貴方に膝を着き、頭を下げよう。しかし顔は貴方に向けない。私は信用に足る、もしくは尊敬出来る人間にしか正式に頭を下げない。最大限の挑発と思っていただいて構わない。

この世界はあまりにも穢れに満ちている。私は様々な世界を渡り歩いたがこの世界は酷すぎる。あまりにも人々の意識が無秩序だ。そんな世界では自分以外に信用出来るものがないのだ。

隣人を疑え

もし貴方が正常だと思うのなら、隣人を疑え。家族、友人、恋人、同僚、ネット上の繋がりまで全てを疑うのだ。もしその人らが自身の正常と違って異常なら、貴方は正しい。

しかし周りも正常だったら。貴方は異常だ。この世界が異常であるから、自身が正常で周りが正常である場合貴方は既に世界の正常に洗脳されている。

 

自身を認めろ、認めさせろ

もし貴方が正しいなら、自身が異常者であると自分で認め、他人にそう認知させろ。自分が異常であると認めることは難しいかもしれないが、それだけで世界の正常に呑まれないなら安いものだ。

他人が自身を異常者と認知すると、その認知は伝播する。しかしこれは零、百で、伝播する場合凄まじく広がるが、一切広がらない可能性もあるのだ。出来るだけ多くの人間に認知させろ。

家族なんかは広げたくないだろう。しかし自身の中に抑え込む認知は日に日に拡大し、いずれその人を支配する。友人や同僚の場合凄まじい速度で広がる。面倒を避けるためだ。

ネットは効果的ではないが、一度に多くの人間に広めるには非常に有用だ。私も活用している。

 

異常者として進め

ここまで来れば貴方もこの世界の卑しい人間から少しだけ離れることが出来ました。私もようやくここまで来ています。貴方がこれを読み実行しているなら私は貴方に再び膝を着き、頭を下げましょう。今度は面を向け、敬意を持って。

あとは二つの方法があります。高次存在に祈り接触するか、妖しい力で精神と肉体を分離するか。

私は前者を試しました。用紙に思いを書き綴り、祈りつつ眠りました。壁に背を預けて眠ることで接触を果たしました。何度かに渡って接触を行っていますが、私の場合いずれも自殺のイメージが付きまとっていました。人によって違うと聞きますがどうなのでしょう。

一回目は私は小屋の中にいました。そこには無数の首吊り死体があり、私が小屋の中央に立つとそれらは私を向いて話し始めました。しかし理解のできない言語だったため返答も出来ずに恐らく数時間ほど話を聞いていました。私が耐えきれず崩れ落ちると目を覚ましました。

二回目は落ちていました。空高くから高速で落下していました。景色に映るのは一つのビルで、それを見ることで落ちていると確信出来ました。今度は三つ編みの女が一緒に落ちていました。やはり言葉は理解できませんし、空気の音で尚のこと聞こえづらいのです。すると女は呆れたような表情をして私より早く落下し、私は怪物の口の中に落ちました。

三回目は狭い部屋で若い男と向かい合っていました。しかし部屋には練炭があり、私達は苦しみながら会話しました。しかし相変わらず言語は理解できないので何となくで返答をしただけでした。若い男は部屋から出ていきましたが、私は出ていくことが出来ず、死にました。

これ以降も接触していますが、記録を取っていないため覚えていません。これをして目を覚ますと非常に疲れるため最近行っていないのです。

 

次は後者の精神と肉体の分離ですが、北海道にある妖刀・イペタムを探すとの事です。イペタムは妖刀の総称なのでいくつも存在します。イペタムを見つけ、「私は貴方を求める。私の血を喰らいなさい」と声を掛けて血を吸わせると刀に目が現れて精神と肉体を分離できるようになるということです。詳細はわかっていない上にイペタムに接触するのは難しいと思われるためこちらは実行できていません。

 

私はこの世界が嫌いです。何処を見ても敵しかいない状況で非常に生きづらい。だからこそ私のような人にやり方があると気づいて欲しい。それだけです。