新たな脅威へ抗う覚悟

人間は如何なる手を用いても時から逃れることはできない。それは6月2日の「明日からの逃亡計画」の失敗が証明している。私は位置の移動による時間の逆行、事実上の時間の逆行、時空転移など様々な方法を用いたが、6月3日15時が来ることを避けることはできなかった。

私は時の流れによって何かを失ったが、その逆も起こり得る。時の流れによって何かがやってくるということだ。それは破壊、侵攻…。私達は既に大きな敵と戦っているというのに、更なる敵がやってきた。

悪魔や魔王という名付けすら生ぬるい得体の知れない邪悪なるソレが来ている。

それだ

けでなく、伏兵も来た。ソレとは無関係だが私を貶めた悪神の伏兵だ。タダじゃ置かない。

 

さて、そんな敵に私達はどうして対抗しようか。相手は国を飲み込むほどの大きな敵だ。しかし私達には目の前の敵を一人殺すのがやっとの小さな刃と鉄鋼仕込裁縫人形しかない。

しかしこの世界の勝者は常に弱者だ。奴らには金が、私達には知恵がある。

人に与えられた唯一のものとは何か。それは知恵だ。私達は手の中の弱い武器だけで対抗する必要は無い。頭の中の偉大な刃を使えばいい。そうすれば負けることは無い。

 

昨日述べたが、これは対抗ではあるが討滅戦では無い。私達の戦力では奴らの雑魚一人も倒せない。だから逃げる。退路を確保し続け、奴らが自己崩壊するまで逃げ続ける。途中に地雷を置いたりするのもいいだろう。

奴らは間違いなく私達を追ってくる。自分たちこそが最も優れていると考えているため、劣等種を排除することでそれを証明しようとしている。

追ってくるなら仕掛けろ。罠を仕掛けて潰してやれ。そうすれば少しだが休む時間が生まれる。

私達は止まることなく逃げ続ける。それは傍から見れば弱く見えるだろう。それは事実だが、奴らも傍観者も気づいていないのだ。私達がトラッカーであることに。

今は逃げているが、奴らが弱ったら変わる。私達は常に追っているのだ。追われながら追うトラッキングバトル。どちらかの命が尽きるまで永遠に終わらない。

こんな国終わっちまえ。